貴州高原に隠れて
暮らす美少女たち

黔東南苗族
最大の姉妹飯

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大勢船でやって来て
河原で正装に着替える。

雲南省の隣り貴州省には苗(ミャオ)族と洞(トン)族が多く住むことでよく知られている。その省都貴陽の東方に第3の都市凱里がある。凱里市周辺にはミャオ族独特の銀飾りをつけて踊る華やかな祭をする村が数多くある。ミャオ族の祭を見るなら、ここをベースにして各村々に行くのがいいだろう。

 凱里バスステーションから台江(タイジャン)行きか施洞(スードン)行きに乗る。施洞行きは本数がない。台江行きに乗った場合はここで施洞行きに乗り換える。乗り場はバス停を出て右にまっすぐ行って突き当りを左。道ばたからバスが出る。バスで50キロほど行くと目的の村施洞だ。地図でみるとこの村で道は行き止まりになっている。

 村には招待所が1軒、旅社も何軒かある。うどん屋も数軒ある。風呂屋はない。招待所に水シャワーがあるという噂だが祭の期間中は飲み水にも事欠くような状態なので期待しないほうがいい。


 姉妹飯は農暦三月一五から三月一七まで3日間行われる。大きな祭なので前日に村に入るのがいい。この村にはもう3年通っている。始めて来たときは祭がいつから始まるのかわからなくて河原で何時間も時間をつぶした。河原では子供たちが水遊びをしているので退屈はしない。祭が何時から始まるのか正確には決まっていない。日が傾いてから始まるというのが正解。衣装があまりにも重いので汗をかいてしまうのだ。昼のうちはみんな家の中にいるか出店などを見物している。出店といってもあるのは射的うどん屋・飲み物屋位のものだ。思いっきりあおっぱなをたらした子供が手作りスマートボールに群がっている。温泉場の雰囲気だ。広場では村の顔役たちが姉妹飯(色付きもち米)を振る舞っていた。私が日本から来たと知ると「ぜひ食べていってくれ」と手付かずの姉妹飯を勧めてくれた。

 1日目の会場は施洞から数キロ台江側にいった老堡という所だ。バスかトラクターで行く。河原で鳥の鳴き声コンテストをやっていた。しばらく見ていたがちっとも鳴きゃーしない。
 3時も過ぎて雲が多くなってきた。遠くで鈴の音が聞こえる。橋の上を見ると全身銀で飾った少女がひとり小学校のほうへ歩いていく。急いで橋の上にあがってびっくりした。何十人もの正装したミャオがこっちにやって来る。会場は小学校のグランドだ。山の方を見るとこれもまたミャオが続々降りてくる。川を見るとまたまたミャオがどんぶらこどんぶらことやって来る。村中ミャオだらけ銀だらけだ。





銀飾りには


会場では男たちが円を描きながら長い笙を吹いている。この笙の音にあわせて正装した娘たちが踊る。重さ20キロほどある衣装を着ているにもかかわらず上手にくるくると回る。この衣装を着れるのは裕福な家のものだけだ。年頃の娘が着るのが普通だが余裕のある家では子供や既婚の女性が着ている場合もある。

 もともとこの祭は、姉妹が近くの村の若者にもち米を振る舞ってこれが縁で幸せな結婚をしたという物語から始まっている。そういえば輪を囲んでいる男たちはみんな真新しい人民スーツと革靴を履いている。川では髪に水をつけて念入りにくしを入れていた。男女の出会いの場なんですね。

おばちゃん達が若い男達を輪の中に入れようとするが恥ずかしがって誰も入らない。手をつなぐのが恥ずかしいのだ。こうして踊りは日没まで続く。バスはもうないのでトラクターで帰る。
 宿に帰ると祭料理が並んでいた。もち米と甘い角煮、ニンニクと豚肉の炒め物などなど4品とスープ。こういう民家に止めてもらって食事がまずかったためしがない。非常においしい。

 2日目は施洞から歩いて20〜30分歩いた所にある河原だ。会場が広いだけにこの日が祭りのメインだ。鳥の泣き声大会、闘牛なんかもやっていた。この日がメインだけあって外国からのツアー客も15人ほど来ていた。この白人たちは、山から祭見物に来た人民にこれでもかというくらいにジロジロ見られていた。
 何艘か船が着いて娘たちが降りてきた。まだ少し暑いので各々髪を結ったりしている。この髪の結び方もいろいろあるようで同じ村に住んで同じ髪飾りをつけていてもミャオと漢族では結び方が違う。この辺りでは、普段でも髪飾り(簪)はつけているので華やかだ。髪を結っていた子とそんな話をしているうちに日が落ちてきた。踊りの始まりだ。


ミャオの娘は漢族と違って目もとがやさしい。顔立ちはあっさりしていて、日本人顔だ。それが銀の衣装とよく合う。雲南の子はひと昔前のアイドル系、愛嬌のある顔立ちだと思うのだが貴州はこれとは対照的だ。ごちゃごちゃした、しょんべんくさい村の裏道を歩いていても急に横道から信じられないようなかわいらしい子がやって来たりする。一瞬たりとも油断できないのだ。

 貴州はもともと日が照る日は少ない。いつも曇っている。この日も3時を過ぎて急に天気が怪しくなってきた。まずい!非常にまずい!!4時を過ぎたところでぽつぽつと雨が降ってきた。娘たちは蜘蛛の子を散らすように河原からいなくなった。木陰で着替えている子に「もう帰っちゃうの?」と聞くと、「雨でぬれちゃうから今日はこれでおしまい」なのだそうだ。1日しかない祭で雨が降ったらそれで祭りは終わり、踊りは見れない。ある意味では、賭けのようなものだ。

 





こんな娘が突然現れる!
そして、踊りの輪に消える。


 3日目は非常に小さい2日目と同じ場所の道ばただ。踊り子も少ない。ただ毎日同じ人がくるわけではないので見逃すわけにはいかない。
 帰りは歩きだ。シャリン、シャリンという銀飾りの音に包まれて帰る。夕日に照らされて銀飾りがオレンジ色に輝いている。舗装されていない道は正装した娘たちであふれ、村の家々からは釜をたく煙が上がっている。明日、この村はもう普通の生活に戻っている。私は凱里に帰って5日ぶりにシャワーを浴びれる。

宿泊

 凱里(インパンプー賓館・20元〜)、台江(汽車站招待所・5元〜)、施洞(招待所・10元〜、旅社・5元〜)
 凱里では、意外と楽に招待所に泊まれる。(英語不可、中国語必須 多少でも話せないと嫌がられる)

交通

貴陽から列車かバス(駅前にバスがたまっている)で凱里へ、凱里汽車站からバスで台江、施洞へ 地図

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